日本でも将来定着する!?フィジーの一大イベント イースターとは?
皆さん、4月といえば何を想像しますか。
日本でいえば、入学式、新学期、桜、エイプリルフールなどでしょうか。
フィジーでは4月といえばイースターであり、多くの人がイースターをお祝いします。年によって日付は違いますが、4月のイースターの4連休にフィジーに行った際は普段と違った日常を見ることができます。
今回は、4月の中で三日間祝日となっているイースターについて紹介したいと思います。ハロウィンなどの海外の文化が日本に取り込まれているケースが多くあるので、日本においてもイースターが有名になる日が来るかもしれません。
目次
フィジーの祝日(4月)イースターとは?
フィジーの4月にある祝日といえば、イースターです! イースターとは、キリスト教の大祭日であり、十字架に架けられて処刑されたイエス・キリストが預言通りに3日後に復活したことをを祝うお祭りです。世界中の多くの教会では特別な礼拝が行われます。
イースターは年によって日付が違い(毎年3月22日〜4月25日のいずれか)、毎年「春分の日のあとの最初の満月から数えて次の日曜日」にイースターがお祝いされます。日曜日にキリストが復活したことから、日曜日がキリストの復活を記念し祝う復活祭とされています。
フィジー(国民の半分以上はキリスト教徒)では、復活祭前の金曜日であるGood Friday(2021年の場合4月2日、金曜日)、復活祭の前日であるEaster Saturday(2021年の場合4月3日、土曜日)、復活祭の次の日であるEaster Monday(2021年の場合4月5日、月曜日)が祝日とされ、イースターがお祝いされます。
この祝日を含めた連休は、教会と家族とともにお祝いする時間とされており、みんなが集まってお祝いをしています。この時期は、一緒に住んでいない家族や友達とも連絡を取れるように電気通信会社が電話代の割引を行なったり、いくつかの営業している商店では割引セールが行われたりもします。 これらの祝日において、公共機関、市場、銀行、商店(一部スーパーや主要お土産屋)、市内レストラン(中華レストラン等は空いています)の多くが休業となりますので注意してください。
Easter週間の祝日と休日
祝日
フィジーでは、復活祭2日前の金曜日は祝日となっています。Good Fridayは、キリストの十字架上の死を記念する日です。キリスト教徒にとってキリストの死と復活は重要な日とされており、Good Fridayも復活祭と同様に重要視されています。
Good Fridayの日にはキリスト教徒は信仰している証しとしてキリストの十字架での苦しみと死の瞑想をします。
キリストの死であるのになぜ”Good”という名前がつくのかに関しては諸説あります。
1 ”Good”をdayという言葉の形容詞として使い、それは昔の英語でいう「聖なる」と同じ意味であったため
2 もともとは”God’s Friday”であったが、“God”の言葉が崩れて”Good”という言葉となったため
3 イースターに関する日全体をキリストの罪、死、悪魔からの勝利の日としているため
ラテンアメリカの国々では “Holy Friday”、ドイツでは"Friday of Mourning"、ノルウェーでは"Long Friday" と呼ばれるなど国によって呼ばれている名前は違っています。
多くの教会の礼拝はキリストが十字架にはりつけられていた時間を忘れないように午後(主に12時〜15時)に行われます。国によって礼拝の仕方は変わってきます。
フィジーでは、復活祭前日の土曜日も祝日となっています。この日はイースターイブとも呼ばれ、キリストが十字架の刑にあった次の日かつ復活を遂げる前日です。キリストの体が死の後にお墓に入れられたことを記念する日です。また、この日はキリスト教徒にとって喜びと悲しみを表す日となっています、
昔、この日は多くのキリスト教徒が教会の礼拝を行わず、代わりとして浸礼(全身を水に浸して罪を洗い清める儀式)を行っていました。現在もこの日に浸礼を行なっている国もあります。
また、この日の晩には復活徹夜祷(祝日の前夜に行われる祈りの集いまたは儀式)が行われます。この儀式では、祈願が行われるとともに、奉納物が献げられることもあります。この儀式は真っ暗の状態から教会で始まり、キリストの体を象徴する特別なパスカルキャンドルに祈りを捧げた後にパスカルキャンドルから教会にある他のキャンドルに火が移り、最終的にはキャンドルの火によって教会が明るくなります。
(What is Holy Saturday? by Rome Reports in English)
※復活徹夜祷の様子(ローマではありますが...)は上の動画で説明されています。
フィジーにおいて復活祭の次の日であるEaster Mondayも祝日となっており、4連休の最終日となっています。復活祭の次の日とあって静かにイースター週間の最後のお祝いをする国もあれば、パレードが行われる国もあります。もともとこの日は多くの子どもたちにとってイースターの長期休みから学校へ戻るアンラッキーな日として認識されていましたが、今では多くの国で祝日となり、最後の休みを楽しんでいます。
休日
復活祭は日曜日であり、もともと日曜日は休日であるため、祝日ではありませんが、イースターのメインの日であります。当日はミサが行われ、多くの人が最も適切な衣装に着替え、地元の教会の宗教行事に参加します。ミサの後は宴会が開かれ、歌やダンスを踊っています。
子どもたちは当日卵にペイントをしたり、隠された卵を探したりとイースターにちなんだイベントに参加します。キリスト教徒にとって卵は復活(卵から生まれた新しい生命)を表すものであり、キリストの復活をお祝いするイースターを象徴しています。
イースター時の行事イベント(The Fijian Crosswork)
イースターのメインイベントであるとされているのが Fijian Crosswalk という伝統的なイベントです。
聖週間(復活祭前の一週間)にスヴァで始まり、フィジー最大の島であるビディレブ島を横断して、7日後にナンディで終わります。
激しい雨が降ったり、暴風が吹かれてもこのイベントは毎年行われるなど、フィジーのキリスト教徒にとって重要なイベントとなっています。 このイベントはキリストのエルサレムへの十字架を背負っての最後の歩みを記念して行われており、村人によって選ばれたキリスト教徒であるフィジー人がスヴァ〜ナンディまでの190キロの間をクインズロードを通りながら木製の十字架を担いで歩きます。彼らの周りには多くの人だかりができており、見物人、付いていく人や支援する人など様々な人が周りにいます(多くが島に住むキリスト教徒です)。
また、このイベントは伝統的にカトリックのキリスト教徒によって行われており、2014年に初めてメソジスト(プロテスタント教会の教派の一つ)のフィジー人が招待されてカトリックの人々と一緒にスヴァからナンディまで歩み始めました。これは、教派の違いを乗り越え、複数の教派が一つとなって行われた歴史的な瞬間となりました。 このイベントに関しては特に大きな規制はなく、木製の十字架を運ぶフィジーのキリスト教徒に付いていくこともできますし、見ることもできます。イースターの時期にフィジーを訪れた際は参加してみてはいかがですか。
イースターの間に充実させられる過ごし方
国全体がイースターのお祝いムードとなり、多くのお店や学校が休みとなる中、我々日本人はこの間にどのような充実した過ごし方をフィジーでするべきでしょうか。
観光客
先ほども述べた通り、イースターの間はフィジーにある多くのお店が営業していないですが、リゾート地にあるホテルやお店は営業しています。そのため、イースターの時期にフィジーに来る日本からの観光客はリゾート地にあるホテルのビーチでリラックスしたり、レストランで食事をとったり、海でマリンスポーツを楽しむこともできます。普段通りのバカンスを楽しむことができるので、心配はいりません。
また、リゾート地にあるホテルはイースターに際して子どもたち向けのイベントも企画しており、隠されたイースターエッグを探すイベントやイースター関連の絵を描いたり、物を工作するイベントがあります。日本ではあまり体験することのできないことを子どもたちにさせることができ、いい思い出になるでしょう。
留学生
イースターの時期に留学をしている方には街中で行われているイースターのお祝いに参加することをオススメします。特に協会では歌を歌ったり、多くのキリスト教徒と一緒にお祝いすることができるのでマナーやルールを守った上で参加してみてください。復活祭の時に行われるミサのあとのイベントや宴会も参加することができ、日本では経験できないことを体験してみてはいかがでしょうか。
まとめ
この記事では、日本ではまだあまり馴染みのないイースターについて紹介しました。国によっても祝い方は違いますが、キリスト教徒にとっては重要な祝日となっています。 4月にフィジーへ行った際には、キリスト教徒の多いフィジーで祝われているイースターのイベントに参加してみてはいかがでしょうか。