観客を魅了するフィジーラグビーの4つの特徴 まとめ
フィジーは、現在日本で人気急上昇中のスポーツであるラグビーの大国として有名な国の一つです。同じオセアニア地域の国であるニュージーランドやオーストラリア同様多くの国際大会で実績を残してきました。
そして、日本で行われた2019年のワールドカップでは、フィジーの試合が多くの日本人の方々から視聴されただけでなく、試合前に行われたフィジー代表の戦いの儀式「ジンビ」が大きく注目されました。
そこで、今回の記事ではフィジーラグビーの特徴について4つ取り上げ、より多くの方々にフィジー代表のラグビーについてより詳しく知っていただきたいと思います!
目次
フィジーラグビー=フィジアン・マジック
フィジーラグビーのプレースタイルは、
と呼ばれており、変幻自在のパスワークとランを展開します。時には、タックルを受けながらも味方に片手でボールをつないだり、自分の股を通してパスをするなど予測不可能な動きをすることが多いです。
特にセブンズ(七人制ラグビー)では、予測不能な動きで相手を惑わしながら広いフィールドをランで走りまわり、他国を圧倒しています。
このプレースタイルは、子供たちが広場でラグビーを遊んでいる時も見られるものであり、体をくねらせながら相手を交わしてトライを決めるシーンが目立ちます。
子供たちは、遊びのラグビーを楽しみながらもテレビで日頃から見ているフィジー代表のようなプレーを意識していると考えられます。
他の南太平洋の国々は、恵まれた身体能力を生かしながら強靭な肉体で他を圧倒しているのですが、フィジーはパワーではなく、スピードを生かしたプレーが目立っています。
ワクワク!見てる人を魅了するラグビー
フィジーのラグビーの最大の特徴は、試合を見ている観客を魅了し、誰が見ても楽しいと思えるようなラグビーを展開していることです。
フィジアンマジックと呼ばれている通り、オーソドックスなプレーをし、フィジカルで相手を圧倒して勝つといったことはせず、誰もが「え、そんなプレーする!?」といった驚きのあるプレーをします。
例えば、基本的にトライを取りたい時に相手陣地に向かって走ったり、パスをしたり、キックをしたりするのが普通ですが、フィジー代表は時に攻める方向と違う方向に
向かって走ったりします。 フィジアンマジックを象徴するプレー 出典:World Rugby スピードやテクニックを生かしながら、奇想天外なプレーをし続けることで見ている人としてみれば、「次にどのようなプレーをするの」などとワクワクしながら試合を観戦するようになります。 相手チームからしてみても、相手の動きを予測することが難しく、ディフェンスがしづらくなります。
教科書通りのプレーをしないことから、深く考えながらディフェンスをしなくてはいけないですし、相手チームにとって負担となっています。 時には相手チームだけではなく、会場全体を惑わしながら自分たちのプレーを貫くのがフィジーラグビーです! プレーしている選手も楽しそうにしながらプレーをし、良い結果をフィジーにもたらしてくれます。
切り替え上手?メリハリがついた練習
日本の中学校や高校のラグビー部の練習は3時間連続で行われ、ランメニューなどの過酷な練習が多いのに対し、フィジーでは練習が長々と行われるのではなく、2時間など決められた時間の中でメリハリのついた練習を行なっています。
時間が延長されることなく、2時間経てば納得のいく形でなくても練習は終了します。
限られた時間の中で全力を尽くしてプレーすることで終始締まった練習が行われ、効率よく能力が向上します。
フィジーの選手たちはオンとオフの切り替えが上手であると言われており、練習前はリラックスしながらチームメートと談笑し、練習が始まるとスイッチを入れて練習に全力で取り組みます。そして、練習後にはまたリラックスモードへと切り替わります。
フィジー代表の選手はオフの時であれば、笑顔で写真を一緒に撮ってくれることがあります。
選手とファンの距離が近く、ファンサービスもしっかり行なってくれることから代表選手は多くの人から親しまれています。
オンのときはしっかりやる、オフの時はリラックスするといったメリハリのきいた選手が多いことがフィジーが強豪国である理由と言えます!
パシフィックネーションズカップに出場するフィジーの選手
オープンマインドと柔軟な思考力
フィジー代表の選手たちは柔軟な思考力を持ち、一つ一つのプレーを考えながらラグビーをしています。
この場面ではどのようなプレーをしたら効果的に相手のディフェンスを抜くことができるのか状況判断しながらプレーをしています。
例えば、楕円形であるラグビーボールを落とさずに保持をするために多くの人々は両手でボールを持ちながらプレーをするの対し、フィジーの選手は片手でボールを扱うことに長けており、武器としています。
片手でボールを扱うことに長けているため、タックルを受けた後もバランスが崩れながらでも片手でボールを味方につなぐこと(オフロードと言います)ができますし、効果的な突破をすることができます。
また、オフロードに頼ってプレーをし続けるのではなく、状況に応じてオフロードをする・しないの判断を行いながらプレーをしています。そのため、相手のディフェンスもオフロードをしてくることを考えながらプレーをしなくてはいけないですし、判断が少し遅れてしまいます。
フィジー代表はオフロードの使い分けが上手いため、オフロードをする時に大きく突破することができ、トライにつなげています。
ただがむしゃらに何も考えずに自分たちの身体能力に頼ってプレーするのではなく、頭を使いながら効率よく相手のディフェンスを突破し、最終的にトライを量産するのががフィジーのラグビーです!
まとめ
フィジーのラグビーは同じオセアニア地域の国々とも異なっており、フィジー独自のプレースタイルが確立しています。
プレーしている自分たちだけでなく、見ている人も魅了し、もう一度見たいと思えるような試合を展開します。
フィジーの子どもたちには、フィジー代表としてプレーすることの夢があり、大きな目標となっています。
フィジー代表が楽しいラグビーを展開し、子どもたちが自分たちも同じラグビーを展開したいと真似をし、代表選手になれるよう練習に一生懸命励みます。 フィジーにはこのような好循環があり、今後もラグビーが人気であり続け、強豪国であり続けられると考えられます。
フィジー代表の試合を見たことある人も見たことのない人もこれを機にフィジー代表のラグビーの試合を見てみませんか?
きっとあなたもフィジーラグビーに魅了されるでしょう!