インドフィジアンのお菓子は激甘?フィジーで食べられるインドのおやつ
オセアニア地域に位置する南国フィジーには、フィジーの先住民族である「フィジー系民族」の他にインドから移住してきた「インド系民族」が暮らしています。
そのため、フィジーではフィジー文化の他にインド文化にも触れる機会が多く、またフィジーでレストランといえばインド系がほとんどなので、身近にインドの食文化を感じることができます。
そんなインド料理といえばカレーなどの辛い食べ物が有名ですよね!おやつの中にもカレーと同じくスパイスを使ったものもありますが、それとは対照的に激甘なお菓子もたくさんあります。
そこで、今回はフィジーの中のインド系民族に着目し、あまり知られていないインド系フィジアンのおやつについてご紹介します。
目次
フィジーの中のインド人
インド系フィジアンのおやつを紹介する前に、フィジーの中のインド系民族について簡単に説明します。
インド系民族がフィジーに移住するようになったのは、イギリス植民地時代にプランテーション労働者としてインドからフィジーに住み、定着するようになったのが始まりで、現在では人口の約38%をインド系民族が占めています。
インド系フィジー人は「インドフィジアン」と呼ばれ、フィジーの中でも独自のインド文化を保持しています。そのためフィジー系民族の主な宗教はキリスト教であるのに対し、インドフィジアンの多くはヒンドゥー教を信仰しているほか、生活様式や食文化も異なります。
(インド系民族についての詳しい記事はコチラ)
インドフィジアンのおやつ
インド料理といえば、バターチキンカレーやタンドリーチキンなどが日本でも有名ですが、インドのおやつにはどんなものがあるのか知っていますか? ここからは、インドフィジアンがよく食べる「しょっぱい系」と「甘い系」のおやつを順にご紹介します!
しょっぱい系
スパイシーな揚げ物「サモサ」
まず最初は「サモサ」というスパイスの効いたおかず系揚げスナックです。
(画像:https://www.team-bhp.com/forum/travelogues/145190-slice-india-taveuni-fiji.html)
サモサは発祥地のインドをはじめ、東南アジア、アフリカ、中東などでも食べられているスナックで、フィジーではインドフィジアンを中心によく食べられています。その作り方は、じゃがいもとお好みの野菜をスパイスで味付けしながら油で炒めて作ったフィリングを小麦粉と油、水、塩を混ぜてこねた生地で包んで揚げるだけ!
詳しいレシピはコチラの動画(英語)をご覧ください↓
ちなみに、インドオリジナルのサモサはじゃがいもを茹でてから炒めますが、フィジーでは生のじゃがいもをそのまま炒めて作るのが特徴です。そのため、フィジーのサモサはよりクリスピーな食感になります。
ねじねじクッキー「ムルック」
次にご紹介するのは、「ムルック」というねじねじとした形のお菓子です。
作り方は、米粉、バター、豆を粉状にしたもの、塩にチリペッパーやゴマ、クミンシードなどのスパイスを加えて水と一緒によく混ぜた生地をムルク作り専用のマシンに入れ、螺旋状に成形してから油で揚げます。
詳しいレシピはコチラの動画(英語)をご覧ください↓
ちなみに、ヒンディー語でムルックとは「ねじれた」という意味で、その名の通りねじねじとした形が特徴です。
甘い系
スイーツ系揚げ餃子「グジヤ」
続いてご紹介するのは「グジヤ」という甘い揚げ餃子のようなお菓子です。
(画像:https://www.sbs.com.au/food/recipes/coconut-and-nut-pastries-mava-gujiya)
作り方は、炒ったセモリナ粉(パスタの原料)にココナッツファイン(またはココナッツパウダー)、お好みのドライフルーツやナッツ、砂糖、カルダモンを加えて作ったフィリングを小麦粉、塩、牛乳、ギーというバターを漉して作った油をよく混ぜて作った生地で餃子のように包んで揚げれば完成です!
詳しいレシピはコチラの動画(英語)をご覧ください↓
グジヤのレシピにもあるように、インドフィジアンは炭水化物(粉物)と糖分(砂糖)をふんだんに使ったお菓子が大好きで、この他にも甘くて太りそうなお菓子がたくさんあります笑。
インドのミニドーナツ「ガルグラ」
続いてご紹介するのは「ガルグラ」というインドのミニドーナツです。
(画像:https://www.simplyblissfulliving.net/2019/04/gulgula-banana-pancake-fritters-indian.html)
ガルグラは小麦粉、砂糖、レーズン、ナツメグ、カルダモン、水、バナナを混ぜてよくこねた生地を小さなボール状にして油で揚げたインドのミニドーナツです。ガルグラはインドフィジアンの間で人気のお菓子の1つです。
詳しいレシピはコチラの動画(英語)をご覧ください↓
ちなみに、ガルグラの生地を作る際にバナナは潰して入れるので、熟していれば熟しているほど潰しやすく、ガルグラ作りに適しています。
激甘ミルクキューブ「ミルク・バルフィ」
続いてご紹介するのは「ミルク・バルフィ」という甘いキューブ状のお菓子です。
(画像:https://www.simplyblissfulliving.net/2019/10/fiji-style-milk-barfi-doodh-la-barfi.html)
ミルク・バルフィの作り方は、ミルクパウダー、ホイップクリーム、カルダモンにギーを加えて混ぜた生地に、あらかじめ砂糖と水を熱して作っておいたシロップをさらに加え、バットなど平らな容器に移してから冷やし、適当な大きさにカットしたら完成です!
詳しいレシピはコチラの動画(英語)をご覧ください↓
ちなみに、ミルク・バルフィの他にもミルクパウダーではなくひよこ豆の粉を使った「べサン・バルフィ」というバルフィもあります。
激甘ボール「スージ・ラドゥ」
最後は「スージ・ラドゥ」別名「ラーバ・ラドゥ」という甘いボール状のお菓子です。
(画像:https://thatfijitaste.com/fiji-indian-suji-ladoo/)
作り方は、フライパンで熱したギーにセモリナ粉、ココナッツパウダー(またはココナッツファイン)を入れてポロポロ状になるまで炒り、そこへあらかじめ砂糖と水を熱して作っておいたシロップを加えて混ぜ、ボール状に成形すれば完成です!お好みで生地にカルダモンなどのスパイスを入れたり、ドライフルーツを入れたりもします。
詳しいレシピはコチラの動画(英語)をご覧ください↓
スージ(セモリナ粉)を ブーンディ(ひよこ豆)に変えると「ブーンディ・ラドゥ」という別のラドゥになります。
ヒンドゥー文化とお菓子
いかがでしたでしょうか? ここまでインドにルーツのあるインドフィジアンのお菓子についてご紹介しましたが、インドフィジアンの主な宗教であるヒンドゥー教にはこれらのお菓子は欠かせません。
ヒンドゥー教においてお菓子は神様への捧げ物、また、お祭り期間中に親戚や友人への挨拶の意味を込めて各家庭で振る舞われます。実際に、「ディワーリー祭」や「ホーリー祭」などのヒンドゥー教の様々な祝い事の場面で今回ご紹介したものの他にも様々なお菓子が食べられています。 インドフィジアンのお菓子は砂糖をた〜っぷり使ったものが多く、日本人には甘すぎるかもしれませんが、フィジーに行った際は1度試してみてはいかがですか?
参考
「Diwali sweets recipes | 100 Diwali recipes」
「Sweets & Snacks -That Fiji Taste」