【学生コラム】世界最高の結束力!?フィジーの家族の秘密とは
こんにちは、フィジー留学中のアズサです。
皆さん「フィジーの家族」と聞くとどんな家族像を思い浮かべますでしょうか?今の私がフィジーの家族を定義するとしたら、「感情や出来事を共有し、血縁関係で区分された家族の境界を飛び越え、今を全力で楽しむコミュニティ」です。
それはまさに、毎日触れ合いたくなるほど、私の理想で、大切なものなんです。
今回は、フィジーの家族がなぜ私を虜にするのか、考察していきたいと思います。また、私や皆さんがフィジーの家族像から学び、実践できると思うことについてもシェアしていきたいと思います。
目次
欲求を満たし合い、みんながハッピーに
まず、フィジーの家族では「〇〇がしたい、ほしい」と年齢関係なくみんなが主張し、満たし合うために協力できていると思います。大人同士では食べ物やお金、さらには携帯電話までシェアしますし、子供は粘り強く要求し続けて泣きわめくことも、、。
このように自分の欲求を言葉にできると、家族は「何をしてあげたら幸せなのか」を簡単に発見し行動することができるので、家族の総幸福度を高めていくことができているのではないかと思います。
くっついたり、時には離れたり、、。
2つ目に、密度が高いこと!つまり、他人に近づかれると不快に感じる空間である、パーソナルスペースが狭いことが関連していると思います。フィジー人は、人といることを好むために人に尽くします。また、大人になってもパーソナルスペースが狭い理由は、子供の時から教会で大人たちが歌って踊って楽しむ姿を見ている影響などがあるのかもしれません。
もちろん、フィジー人も動画視聴や睡眠のため一人でいたい時があるのですが、人と関わる楽しさや重要性を知っているため、人と過ごす時間も自然に確保できます。
変わったのは、日本なんです。
3つ目に、フィジー人が共生せざるを得ない環境があります。これを理解することで、これまでに挙げたフィジーの家族の繋がりの強さの根底にあるものが理解できるはずです。
大昔の日本は、共生せざるを得ない環境でした。山久瀬洋二さんの著書「日本人のこころ」の一説に、
とあります。
多くの日本人は、教科書で習った大昔の話だと理解するかと思います。しかし、この状況は今の多くのフィジーの状況とほとんどぴったり重なるんです。
日本は長い年月をかけて国が豊かになるにつれ、3世代同居ではなく各世代ごとに住む余裕が生まれ、共有ではなく、多くのモノを所有し始めました。この社会背景が日本人のパーソナルスペースを拡大してきたのではないかと思います。
一方で、フィジー人は今でも大人数で共生せざるを得ないため、パーソナルスペースが狭いのだと考えます。面白いことに、日本で2年間過ごしたフィジーの先生が、「ナイトクラブで、フィジーでは初対面の人と肩を組んで仲良くなるけど、日本ではDJの方を向いて元々の仲間とのみ楽しむから困惑したよ(汗)」と教えてくれました。
フィジーの家族のエッセンスを大抽出!
これまでに挙げた、フィジーの家族が垣根を超えて繋がりの強い理由を整理すると、以下の4つに集約されます。
①欲求を満たし合うために発信・協力する
②主に教会の影響を受け、大人になってもパーソナルスペースが狭い
③各人の、状況によって大きく変わるパーソナルスペースを理解している
④"共に"生きざるをえない環境がある
私は将来、血縁関係がなくても、ご近所さんと頻繁に交流し、共に成長し合っていけるような場所と人を見つけていきたいと思います。
また、大学のサークルや会社、地域などの組織内で人間関係を良好にしたいと考えている皆さん!それらの場所で家族のような様々な温かいコミュニティを作るために、気に入ったポイントを実践するのはいかがでしょうか。
フィジーの家族は、様々な集団、特に家族内の人間関係を良くするためのヒントを示してくれています。今後も大好きな彼らとの交流を通じて、自分の理想の家族像や家族の価値について、より考えを深めていきたいと思います!