海外在住経験者がフィジーのOne to Oneオンライン英会話(スピーキング)を受けてみた
最近始まったフィジーのOne to Oneオンライン英会話をご存知ですか?
新型コロナウイルスにより自宅での活動が増えてきている中、オンライン飲み会やオンライン授業などオンライン〇〇という言葉を耳にすることが多くなってきています。オンライン英会話もその一つであり、海外に行かなくても自宅で生の英語に触れることができ、英語を上達させることができます。
今回は、コロナの影響でフィジー留学に行けない方やフィジーの語学学校の卒業生への英語のレッスンとして始まったOne to Oneオンライン英会話がどのような内容のものであるのか、また過去に海外に在住経験があり、英語をすでに話すことができる人であっても納得のいく授業を受けることができるのか紹介していきます。
目次
One to Oneオンライン英会話とは?
One to Oneオンライン英会話とは、テレビ会議ツールzoomを用いながらフィジーの語学学校の先生と英語の授業をマンツーマンで行うものです。日本にいながらもフィジー現地の質の高い英語の授業を受けながら、フィジー留学を気軽に体験することができます。 新型コロナウイルスにより海外留学が難しくなった現在、オンライン英会話の需要が増えてきています。今年始まったOne to Oneオンライン英会話もより多くの人々に英語学習の機会を与え、フィジーと日本の新しいつながりをもたらすことが期待されています。 <対象> 英語初心者から上級者まで幅広い方々を対象にそれぞれのレベルに合わせた授業が展開されています。英語が全くできない方であっても丁寧に授業を進めてくれるので満足のいく英語学習を行うことができます。 <内容> 授業の内容は先生によって異なります。授業のテーマやレベル(初級、中級、上級)に合わせて先生が授業の資料を準備してくれます。
・Speaking(英会話) このテーマでは主に英語でのコミュニケーション能力の向上に焦点を当てて授業が行われています。英語に触れる機会が普段ない方、英語に自信がない方にオススメです。英語を話せるようになるには文法の理解の前にネイティブの人と話す機会をつくることが大事であり、より早く英語力を向上させることができます。 ・Listening(リスニング) このテーマでは主に英語を「聞き、理解すること」に焦点を当てて授業が行われます。英語で海外ドラマを見たり、洋楽を聞けるようになりたいという方にはオススメです。 ・Vocabulary(語彙) このテーマでは主に受講者の英語の語彙を増やすことに焦点を当てて授業が行われます。英語を理解し、話せるようになるためには語彙力も同時につけていかなくてはいけません。 ・Grammar(文法) このテーマでは主に受講者が英語を話したり、書いたりする時に生じる文法の間違いを直すことに焦点を当てて授業が行われます。英語が話せる方であっても文法の間違いは多く、より相手に理解してもらえる正確な英語を使用するためにも文法の授業は重要となってきます。 <時間> 一コマ 30分(授業 25分 先生によるフィードバック 5分) 月曜日〜木曜日 6:00〜14:00(日本時間) 土曜日 9:00〜14:00(日本時間) ※早い時間帯に授業を受けることができるため、出勤や登校前に受講することが可能となっています。 ※2020年10月18日時点の情報 <注意事項> ・テレビ会議ツールzoomを用いるため、事前にパソコンの準備とzoomのインストールが必要となります。 ・授業は完全予約制です。希望する時間帯で空きのある先生を自由に予約してください。 ・授業は基本的にビデオ・マイク両方オンで行われます。 ・授業の開始時間に遅刻しないようにしてください。 One to Oneオンライン英会話の申し込みはこちら
Speaking(英会話)のレッスン内容
私はフィジーのオンライン英会話の上級speakingを選択し、受講しました。
理由としましては、英語教育の中で最も重要なのはSpeakingだと考えるからです。日本の英語教育では文法を重要視しますが、英語を最も上達させるのはSpeakingであり、現地の人との会話の機会です。 先生によって授業の内容は異なりますが、Speaking(英会話)の授業は先生との会話(コミュニケーション)がメインで進められます。何か予習をしてきて授業を受けるのではなく、英語を使用しながら与えられたテーマについて先生と話し合ったり、先生が用意した質問に答える形で授業が行われます。 実際に私が受講した授業では先生からの質問を理解し、その質問を正確に答えることが求められました。質問に対して問題なく答えることはできましたが、表現の仕方やちょっとした文法の間違いが指摘され、改善することができました。
話す言葉は相手に伝わることが重要であり、短い時間で考えながらより相手に理解してもらいやすいような英語を使うことができるように指導してくれました。
四人の先生の授業の違い
今回Speakingの上級クラスを違う四人の先生で受講しました。受講してみて感じた授業の違いについて紹介します。
一人目 Cathy先生(女性)
<授業のスタイル> Cathy先生の授業は主に先生がテーマを持ってきて、そのテーマに基づいて二人で話し合うスタイルでした。
<授業のテーマ> 私の時のテーマは”Violence(暴力)”でした。Violenceについて日本とフィジーのお互いの国の状況を説明し、比較しながら授業が進みました。
<先生の特徴> Cathy先生は私の発言の全てに対して同意し、話しやすい雰囲気をつくってくれました。話し合うにつれてフィジーの生活事情についても知ることができ、フィジーについてさらに興味を持たせるような授業でした。 授業を振り返って、四人の先生の中で一番気楽に会話をすることができた先生だと感じました。 二人目
Tika先生(女性)
<授業のスタイル> Tika先生の授業は先生が事前に約20個の質問を用意し、受講者が質問に対して答えていく授業スタイルでした。
<授業のテーマ> 私の時のテーマは”Emotion(感情)”でした。怒りや喜びをテーマに扱い、「どのような時に喜びますか」などのシンプルな質問から始まり、「あなたが人生で一番喜んだ出来事は何ですか」と自分自身の経験を踏まえて質問に答えるなど質問の難易度が上がっていきました。全体を通して、質問自体は難しくありませんでした。 <先生の特徴> Tika先生は非常に真面目な先生であるという印象を受けました。時間の都合もあり、質問に対して答えた後に深堀はせずに次の質問に行くなど深い話はしませんでした。他の先生の場合はプライベートの話をすることが多かったのですが、Tika先生の場合は特にありませんでした。
授業を振り返って、四人の先生の中で最も典型的な英会話レッスンを受けることができたと感じました。生徒が英語を話す機会も多く、時間通りに全ての用意されていた質問に答えることができました。
三人目 Ernest先生(男性)
<授業のスタイル> Ernest先生の授業は先生が用意したテーマについて先生とディスカッションをする形で授業が展開されました。自己紹介から始まり、先生から自分の経歴について質問されて答えた後の残りの時間でディスカッションをしました。
<授業のテーマ> 私の時のテーマは”Challenge(挑戦)”でした。自分自身の経験を踏まえながら挑戦について語り、先生がそれについてコメントをしてくれる形で授業が進みました。先生の過去の挑戦についても教えてくれるなど今後の人生において「挑戦」することの大切さを最後に教えてくれました。 <先生の特徴> Ernest先生は授業の最初に「緊張する必要はないよ」「リラックスしてね」といった優しい声かけをしてくれるなど授業を通して生徒が楽しく授業を受けられるようにしてくれました。途中からは友達と英語で会話をしているような感覚であり、あっという間の30分間でした。 授業を振り返って四人の先生の中で最も生徒のことをファーストに授業を展開し、良い雰囲気の中で授業を受けることができました。
四人目 Asi先生(女性)
<授業のスタイル> Asi先生の授業では、先生が用意したテーマについて先生が質問をし、それに対して生徒が答えて行くスタイルで展開されました。
テーマについての質問は深堀したものが多く、エピソードを交えながら自分の意見をはっきりと伝えることが重要となります。
<授業のテーマ> 私の時のテーマは”Education(教育)”でした。その中でも英語教育に焦点を当て、日本の英語教育はどのようなものであるのかの説明から始まり、良い点や今後の課題について実体験をもとに話しました。最後にはフィジーにおける英語教育について先生から教えてもらい、日本の英語教育と比較することができました。 <先生の特徴> 独特の比喩表現を使用したりするなど難しい英語を使用しながら会話してくれました。聞いたことのない比喩であっても、文脈から判断しながら理解することができ、より高度な英語を学ぶことができます。 授業を振り返って、四人の先生の中で最も授業の内容が濃く、難しい内容の授業を受けました。
専門用語も使用しながら今まで知らなかった英語の知識を最も増やすことができました。 四人の先生の授業スタイルは基本的に異なります。簡単なテーマもあれば、難しいテーマもあり、自分なりの考えを実体験をもとに話すことが多くありました。どの先生も共通して言えるのは、生徒の英語を常に指摘するのではなく、褒めて伸ばそうとしていることです。もちろん課題も言ってくれるのですが、どのような点がよかったのか(文法や発音)についても詳しく教えてくれて英語力にさらに自信を持つことができます。
実際どうだったか?受講前の懸念と受講後の感想
受講前に懸念していたことや実際に4つの異なる先生によるSpeaking上級の授業を受けてみて率直にどう感じ、思ったのかを紹介します。 私の海外在住経歴・英語レベルについてはこちらを参照してください。
受講前の懸念と結果
・ネットワーク環境面で問題なく授業が行われるのか
→1回目のCathy先生との授業において途中でネットワークが切れてしまいましたが、それ以外の授業では全く問題なく受講することができました。ただ、使用しているZoom自体が不調の場合もあるので注意が必要です。
・授業が時間通りに行われるのか
→先生が遅刻することなく決まった時間に始まり、終わることができました。授業開始2分前あたりから待機してくれていた先生もいました。30分はあっという間であり、2コマ連続して受講することをオススメします。
・英語がすでに話せる場合でも楽しめるものであるのか
→受講したのがSpeakingの授業であったためか、気楽に参加し、先生と楽しく会話することができました。先生はとても陽気な方ばかりで話が途切れることがありませんでした。扱って欲しい難しいテーマ(時事ネタ、歴史等)がある場合は事前に伝えておくことをオススメします。
・フィジーの方の独特の英語のアクセントを聞き取ることができるのか
→英語であっても国や地域によってアクセントは異なっており、フィジー人と会話する機会が今まであまりなかったため、聞き取れるかが心配でしたが、問題はありませんでした。イギリス英語に似た英語を話しており、聞きづらい時もありますが、アメリカ人と違ってものすごい早いスピードで話してこなかったため、理解することができました。
受講後の感想
正直な感想を言いますと、最初に受けた授業の内容が上級であっても内容が簡単なものであったため、物足りないと感じていました。しかし、2回目以降の授業は難易度も徐々に上がり、難しいテーマを扱いながら先生とともにディスカッションをしました。最後の5分間は先生によるフィードバックがあるため、自分の強みと弱みをはっきりと理解することができました。
※先生同士でシェアできる過去の受講履歴や担当先生のコメントがあり、これを先生が見てくれたために難易度が上がった可能性があります。そのため、先生にリクエストしておくと次回からもっと難しいテーマを学習することができます。
英語上級者の方は...
英語が達者な方は、難しい内容を扱ってもらえるよう事前に伝えておくことで楽しく勉強になる英会話の授業を受けることができます。上級であっても物足りない授業もあったため、すでに英語が話せることを伝え、どの分野について先生と話し合いたいか言うことが重要だと思いました。英語ができる方であっても退屈な授業とはならないので英語の維持・向上したい方は受けてみてください。
まとめ
新型コロナウイルスにより我々の生活は大きな影響を受けました。
しかし、新型コロナウイルスは我々に悪い影響だけをもたらした訳ではありません。 新型コロナウイルスをきっかけに今までにつながることのなかった世界中の他者とオンラインでつながることができるようになりました。最近始まったフィジーのOne to Oneオンライン英会話も今まで少なかったフィジー人と接することのできる貴重な機会です。日本にいながらでもフィジー現地の人と交流できるのはフィジーのOne to Oneオンライン英会話の大きな特徴です。
今回の受講を通してフィジーのOne to Oneオンライン英会話は将来に向けて英語を伸ばしたい、向上させたいという方だけではなく、英語をすでに話すことができる人の英語力の維持・向上にも活用することができることがわかりました。 新型コロナウイルスにより家での活動時間が増えている中、フィジーのOne to Oneオンライン英会話を体験してみてはいかがでしょうか。